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当社の技術
コア・コンピタンス~
既成概念を覆す「こんにゃく生まれの食品原料 マンナンミール」
当社では、30年以上にわたりこんにゃく製品の研究・開発を進める中で、こんにゃくの特性をつかみ、食品としての機能性を最大限に生かす方法を追究し続けてきました。
そこで得られた成果が、こんにゃくの脱アルカリ技術であり、こんにゃくへの着色(色を定着させる)技術、こんにゃくの物性を変化させる技術などです。これらの技術で数々の特許を取得し、こんにゃくに対する既成概念を覆す「マンナンミール」を生み出しました。
1.脱アルカリ技術
通常のこんにゃくはph値が約11の強アルカリ性で、独特な臭みがあり、そのままではおいしくありません。当社では、中性領域であるph7以下でも固形を保つ独自技術を開発。下ごしらえなしですぐにおいしく食べられるこんにゃく素材「マンナンミール」を製品化しています。
2.着色および調味技術
こんにゃくそのものに着色や味付けを施す(色や味を定着させる)ことは、これまで非常に難しいとされてきました。当社では様々な色と味や旨味を付けたこんにゃくを製造する技術で特許を取得。これにより様々な食品の分野でこんにゃくの活用が広がりました。
3.物性を表現する技術
当社では、こんにゃくで様々な加工食品の物性を表現することができます。麺類はもとより、肉や魚のすり身、魚卵などに近い味と食感の擬似食品を作ったり、加工食品のボディ(本体)素材に混ぜて増量することで、同じ分量を食べても摂取カロリーを減らすことが可能です。
これらの技術を基に、多くの特許・実用新案を取得しています。
こんにゃくの特性
21世紀の加工食品に求められるテーマ
~食糧需給とカロリーコントロール問題の解決へ
急激に増加の一途をたどる世界人口。これを賄うための食品、特に加工食品の主原料となる小麦・とうもろこし・大豆など穀物の需要に対する供給不足が懸念されています。一方で、先進国では摂取カロリーの過多による肥満や生活習慣病などの健康不安も問題視されています。
近い将来間違いなく顕在化する、食料需給のアンバランス問題。これを解決する糸口として、当社ではこんにゃくの特性と機能性に着目し、新しい素材として加工食品への活用を提唱していきます。
1. 小麦・大豆等と同量の原料から約10倍の量の加工食品ができる
こんにゃくは加水倍率30倍~60倍(※)。例えば1kgのこんにゃく粉から、30~60㎏の製品ができます。小麦粉・大豆粉の加水倍率は4~5倍なので、1kgからできる製品は4~5kg。こんにゃくは、一定の原料から約10倍もの食品を生み出すことができる、効率の良さを持った素材なのです。
この特性を生かすことによって、限られた原料からより多くの人が食べるものを作り出すことができる、つまり、穀物原料の不足を補う第三の原料としての可能性を秘めています。
(※加水倍率:原料の粉に水を加えて固形の食品を作るとき、原料に対して何倍の重量(容積)の食品が生産できるかという倍率のこと)
2.熱に強く物性が変わらない
こんにゃくは、おでんや煮物、鍋物などに使われるように、長時間熱を加えても溶けることがありません。また、小麦粉などからできた麺は茹でてから時間がたつと水分を吸って伸びてしまいますが、こんにゃくからできた麺は茹で伸びすることがなく、物性が安定しています。
これらの特性を生かすと、熱に弱かった食品を温めて食べたり、要冷蔵だった食品を常温で流通したり、スープに浸した状態で缶詰やレトルト化して商品化したりと、新たな活用方法が広がります。
3.低カロリーで食物繊維が豊富である
こんにゃくは、その成分の95%以上が水分であり、水分を除くと主成分はグルコマンナンです。こんにゃくはヒトの消化管ではほとんど消化されず、腸内の微生物によって一部脂肪酸に変換されて利用されると言われています。このため、カロリーが極めて低い食品(100gあたり5~7kcal)であり、ダイエットやカロリーコントロールが必要な方に最適な食品素材として利用されています。またグルコマンナンは代表的な食物繊維で、血糖値や血中コレステロールを下げる効果や免疫増強活性があるとも言われています。
4.ph11の強アルカリ領域の食品である
こんにゃく芋の粉末を水と混ぜ、アルカリ(水酸化カルシウム等)を加えて凝固させたものがこんにゃくです。したがって、通常のこんにゃくはph値が約11と、強アルカリ性領域の食べ物です。これはヒトが美味しいと感じる食品の領域(ph3~8)を外れており、そのまま食べると美味しくありません。食べるときは下茹でして灰汁(あく)抜きをするという手間が必要で、ご家庭でこんにゃくが敬遠されがちな理由ともなっています。